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[2021.10.1]

今月のうた・ことば

十月のことば

よしあしの種まくほどは見えねども
春たつのべにこころせよ人

良い種を蒔けば、蒔いた分の実りを得られることができますが、良くない種を蒔けば、蒔いた分の報いを受けることとなります。現在の言動が将来の自分にどのような影響があるのか、心して慎まなければならないという意味の言葉です。翁は、物事の善悪は人間が決めているもので、自然界の善悪自体は一体で別々のものではないと言っています(天道)。しかし、実際には努力という種を蒔くことと、怠けるという種を蒔くことでは、後の違いが大きくなることは事実であることも重要視しています(人道)。目標をしっかり持ち、今の自分に可能な範囲で精一杯に取り組むことで、良い結果に結び付けていきましょう。思ったような結果が出なかったとしても、そこから次に繋がる新しい発見があると思います。現在の行動を今一度、見直してみましょう。多くの場合は見直すことすらしていません。
また、聖人は大欲であるとも話をされています。その大欲の大は正大の大で、万民の衣食住を充足させ、人々の身に大きな幸福を集めようとする欲のことです。その上で、聖人も聖人になろうとしてなったわけではない、日々夜々、天理にしたがい人道を尽くして実行しているのを、わきから見て、ほめて聖人といったものであると、加えられています。決して利己的なもので、ひとりよがりの欲ではなく、視野を広く持ち、世の中をしっかりと見て感じ、多くの人に良い影響を与えるような行動をモチベーションにした人が聖人というわけです。現代の世の中で人間は一人で生きてはいけません。必ず誰かと繋がり、恩恵を受け、誰かに影響を与えています。特にインターネットが世界中に張り巡らせられ、世界中と瞬時に繋がる今日では、周囲との関りの容易さは昔とは計り知れないものとなっています。こういった時代であるからこそ現代人には、聖人と呼ばれる人と同じように、世の中に対して大欲を持ち行動することが世の中を住みよくする大きな要因になってくるのではないでしょうか。
日々の生活において、今を大切にすることは未来の自分を大切にすることと同じ意味です。因果応報といわれるように、これから起こる良いこともそうでないことも自分の言動が関わっていることを再確認してください。そして、その言動はグローバル化が加速的に進むこの現代において、周囲の人のため社会のためになるものであってほしいと思います。

R03+10月のことば

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