報徳教育部(今月のうた・ことば)

[2017.7.6]

今月のうた・ことば

七月のことば

若き者は、毎日能(よ)く勤めよ。是(こ)れ我が 身に徳を積むなり。
 至誠の精神、勤勉勤労を推奨された尊徳先生の教えです。前途ある若者にとって最も大切なのは、日々を勤勉に、着実に生きること。学生である皆さんならば、日々の学問の実直な積み重ね、練習・稽古でのたゆまぬ努力、そんな真摯な心を備えた生活を送ること。これがやはり肝要なことなのです。その生き方は自ずと自身の徳となります。自身にとどまりません。そのような思いで歩みを続ける若人が多く暮らす街は、国は、まことに頼もしい地盤を作っているといえます。逆に、勤勉であることを嫌い、怠けるほうがラクそうだし楽しいし、に傾く若者が多いところには極めて不穏なものを感じるでしょう。尊徳先生はこうも言われています。「真面目に、誠実に勤めていれば必ず天徳を得る。もちろん人も見ている。これだけ勤勉にやってくれているのだ、次回もこの人に頼もう、任せてみようと思うのは当たり前だ。対して、怠惰なことやいいかげんなことをされたら、今回は頼んだから仕方ないが、もう二度と任せない、関わらずにおこうとなるのも当然だ。」決して苛酷なことを求めているのではありません。才能や力量以前に、実直に取り組む、できる限りのことを真心をもって行うという姿勢の大切さを、若い時に身につけてほしいという願いでしょう。生活が守られている今のうちにこそ、真面目に学問し、修練を積み、誠実な心を育みましょう。それが自らの徳となり、皆さんのこれからの人生を作っていくのです。
 

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