校長より

中学高校 [2022.11.24]

今日(11月24日)で9ヶ月

 ロシアによるウクライナ侵攻が始まり、今日24日で9ヶ月が経過しました。今朝、「2
3日ロシアによるミサイル攻撃により、ウクライナ全土において緊急停電が実施された」と
の報道がありました。ウクライナの人々は、いつミサイルが着弾するか分からない恐怖の
日々が続く中、雪が舞う厳しい季節を迎えているのです。
 先月G20サミットが開催されたインドネシア ジャワ島西部で、21日にはマグニチュ
ード5.6の地震が発生し、たくさんの方々が亡くなっています。今も懸命な救出作業が続
いています。
 一方、日本では、今朝の報道は「ドーハの歓喜」一色でした。ワールドカップ初戦、FI
FAランク上位のドイツに逆転勝利しサムライブルー日本チームをたたえるものです。日
本チームは前半の劣勢を跳ねのけて、懸命に闘い逆転勝利という明るい話題を与えてくれ
ました。海外で活躍する日本人選手がどんどん生まれてきていることが、大きな勝利の要因
であることは、明白です。海外で活躍できているのは、決してサッカーだけを懸命にやって
いるからではなく、言語を始め文化などを理解し、より良い結果を生み出すために価値観を
共有できているからではないでしょうか?チーム一丸となって勝利を掴みとるという価値
観と共に「人権、人命の尊重」という価値観の共有もあるのではではないでしょうか?
 今月20日エジプトで閉幕した気候変動対策の国連会議「COP27」は、正に「人権、
人命の尊重」の観点から話し合われた会議です。200以上の国と地域から代表が集まり、
決議されたのは長年発展途上国からの要求であった 
〇 「暴風 干ばつ 洪水 海面上昇」などの被害に対する支援基金の創設
〇 石炭火力の段階的削減の明記
だけで、
〇 気温上昇1.5度目標設定は了承されず
〇 CO2 排出削減に必要な措置は明記されず
〇 石油やガスなど化石燃料からの脱却についての合意なし
という決議でした。それでも、これから地球の未来に向かって、引き続き取り組みを続けていかねばならないことだけは確かです。

前期終業式で、「2050年 8億人以上の都市住民が日常的に生命の危機にさらされる恐れがある。その理由は2つ、気候変動による海面上昇と異常気象の増加」とあいさつの中で述べました。先日のこんなニュースを観ましたので、紹介させてください。
1 フィリピン 
   満潮時になると家の中に海水が入ってくる(生活の糧が海にあるため移住できない)
   身体が小さな幼い子どもは学校に通えない
2 インドネシア
  ジャワ島にある首都ジャカルタをカリマンタン島東部へ段階的に移転する
  ※ ジャワ島沿岸部 地下水利用による地盤沈下と海面上昇により、海抜0以下の地域拡大による

未来を担う報徳学園生諸君、サッカーのワールドカップ同様に、地球の未来をしっかり見つめよう。

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