校長より

中学高校 [2023.8.4]

早朝の爽やかな光景

今朝、夏季休業中ということもあり、自転車の数も多くない学園駐輪場を一人の高校生が箒で掃除をしていました。
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校長 「どこか、故障しているのですか?」
高校生「はい、大腿骨を」
校長 「一人で清掃、ありがとう」
怪我や故障との向き合い方も、大切な学びです。そんな時、誰もいない駐輪場を一人で箒をもってゴミを集める心はどこからやってきたのでしょうか?
僕は感謝の気持ちを胸に彼の学年と名前を聞いて、その場を離れました。
振り返ると駐輪場1階はとても美しくなっていました。

その後、いつものように武庫川にかかる甲武橋そばを通りかかると先日、活けかえられていた橋の欄干の花束が夏の日差しで、少し弱っていました。
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不定期ですが、ここには花が供えられています。
甲武橋の横断歩道を自転車で渡っていた当時高校Ⅲ年生だったK君が、夢を追うことができなくなった場所。
その交通事故は2020年9月に発生しました。

自転車駐輪場で、皆のことを思い、掃除してくれている学園生。
ベストナッジ賞コンテスト受賞候補にノミネートされた社会科研究部諸君。

爽やかな高校生の姿を見て、受賞候補にノミネートの報告を受け、K君のことを思い出した校長です。
この夏、地球沸騰化の夏、もう誰一人未来を夢見る若者の訃報を聞きたくはない。

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