月別アーカイブ: 2022年9月

職業人講演(中3、高Ⅰ対象)

8月31日 午後
各種業界の皆さんにお越しいただき、各業界で働くことの意味やそれまでの道のりなどについて、ご講演いただきました。
講演いただいた方の中には、本学園を卒業後社会人として活躍している先輩の皆さんもおられ、自らの学生時代を織り交ぜながら、言葉を紡いでくださっていました。後輩を思う温かな気持ちが伝わってきました。将来に迷いのある生徒諸君には文理選択や志望選択について、決断するきっかけとなる講演になったのではないでしょうか。

ご講演いただきました皆様、大変有意義な時間となりました。ありがとうございました。
また、事情があり、急遽お引き受けいただいた大阪府警本部には心から感謝申し上げます。

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講演の分野は以下のとおりでした。
➀ 自動車 ➁ 心理士 ➂ 薬剤師 ➃ 弁護士 ➄ エンジニア ➅ 警察官 ➆ 自衛官 ➇ 教師  ➈ 建築士 ➉ 製造業 ⑪ 人材派遣 ⑫ 作業療法 ⑬ 住宅総合メーカー ⑭ 化学関連 ⑮ 大学職員 ⑯ 臨床工学技士    ⑰ 鍼灸・柔道整復師 ⑱ 航空パイロット ⑲ 大学キャリアセンター    ⑳ 義肢装具士 ㉑ 臨床検査技師

防災の日(9月1日)

現在、マスコミでは台風11号による日本への影響を報じ、災害に備えるよう呼びかける番組が続いています。もし、この台風が来ていなければ、きっと日本各地市区町村で実施されている「防災の日」に関する特集番組が報じられていたのではないでしょうか。今は、この台風による被害が最小限に収まり、人命が失われることがありませんようにと祈るばかりです。

「防災の日」の由来となった関東大震災について
1923年9月1日お昼前に発生した関東大震災では、地震による建物倒壊の圧死などで亡くなった人々よりも地震後の火災で亡くなった方々の方が多かったのです。10万人以上の人々が命を失われました。その8割以上が火災によるものだったそうです。さらに、人々を大きく傷つけることになったのが地震後の流布雑言による無辜の人々への暴力殺人行為でした。
<その後の東京>
関東大震災で最も被害が大きかった東京は、復旧復興から20年ほどの年月を経て、再び先の大戦で焦土と化します。東京大空襲です。11万人以上の人々が亡くなっています。東京の街並みに木造建築が多く、焼夷弾が効果的であると戦況分析された結果だそうです。

防災の日に祈るとすれば、未来ある若者たちには、どのような災害にも直面せずに人生を謳歌してもらいたい。

防災の日に願うとすれば、未来を築く若者たちに、どうすれば自然災害を最小限にできるのか、どうすれば戦争など国家間の紛争による災難を回避できるのかを考え、導き出せるような社会をけん引する人に成長してもらいたい。
報徳学園生がそんな若者たちの代表になってくれることを心から期待しています。

国の地震調査研究推進本部地震調査委員会によると

南関東で マグニチュード7クラスの地震
今後30年以内に発生する確率 70%

南海トラフ巨大地震 マグニチュード8~9クラスの地震
今後40年以内に発生する確率 90%

地震は今この瞬間に起こるかもしれないのです。

6月に実施した避難訓練の様子から
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今月のうた・ことば

九月のことば
           分度を守る
 
「盛衰(せいすい)治乱(ちらん)存亡(そんぼう)の本源は、分度を守ると守らざるとの二つにあり、我この分度を守りて領中衰廃(すいはい)を興(おこ)し百姓を安んじ上下百年の艱難(かんなん)を免れしむ。子孫永く我が志を継ぎ、富(ふ)優(ゆう)の時に居ると雖(いえど)も本源たる分度を確守(かくしゅ)して戻らざるときは、永世上下の福余りありて衰微(すいび)の憂(うれ)ひなし。」

 『報徳論』の中にある言葉で、素読の教本にも掲載されている一節です。現代語に訳してみると、以下のようになります。「物事(国や組織も)が盛んになったり衰えたりすることや、世の中が平和に治められたり混乱したりすることや、存在し続けるか滅びてしまうかと言うことの大本は分度を守るか守らないかということに掛かっている。私も自分の分度を守って立て直しを任せて頂いた藩のご領地の中の停滞している土地を発展させ、そこに暮らす百姓の暮らしぶりを安定させて、上に立つ藩の役人や、その下で働く人々の心配、苦労を百年に亘って取り除かせた。子孫の人たちが末永く私のこの気持ちを受け継いで世の中が豊かになった時であっても、大本にある分度ということをしっかり守って、後戻りしなければ、未来永劫(えいごう)、上に立つ者もその下で働く人たちも幸福に満ちて、衰退する心配などないのだ。」

 皆さんも含めて人間は社会生活を送る中で様々な組織に所属して、役割を与えられて生きてゆきます。社会を維持するためのその組織が上手く機能するか機能不全に陥ってつぶれてしまうかは分度を守る人の資質次第で決まるという事をこの一節は述べている訳ですが、皆さんが生涯に亘(わた)って役立つ大切な行動指針に、十代のうちに出会えた事は素晴らしいことだと思います。中学、高校、会社とその時々に所属している組織の中にあって今の自分にとって「分度とは」という事を考えていきましょう。

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