在校生・保護者へのお知らせ

[2020.7.1]

今月のうた・ことば

七月のことば
 わが教へは、徳を以(もっ)て徳に報(むく)うの道なり。天地の徳より、君の徳、親の徳、祖先の徳、其(そ)の蒙(こうむ)る処(ところ) 人々みな広大なり。之(これ)に報うに
わが徳(とく)行(こう)を以てするを云(い)ふ。

 今月の言葉は「二宮翁夜話」からの引用です。皆さんの素読用テキストにも掲載されているおなじみの言葉です。「以徳報徳(徳を以て徳に報う)」は二宮尊徳翁が最も大切にした思想の一つであり、「報徳学園」という校名の由来でもあります。尊徳翁は、物や人のもっている「良さ、取り柄、持ち味」のことを「徳」として、その徳をうまく使って社会に役立てていくことを「報徳」とよびました。また尊徳翁は、「あらゆるものに徳はある」と考えました。それを「万象(ばんしょう)具(ぐ)徳(とく)」といいます。
 我々はいろいろなものに支えられて生きています。それは毎日いただく天地の恵みであったり、ご先祖様の勤(きん)苦(く)(真面目に努力すること)や親の子を思う心であったり、友人や仲間のお互いを大事にする心であったりします。今回のコロナ禍(か)では多くを失ったかもしれませんが、その代わりに自分を支えてくれる人の息吹(いぶ)きや物の有難さを改めて感じたのではないですか?こんな過ごし方もできるんだと自分を見直したかも知れませんね。損得(そんとく)勘定(かんじょう)(自分にとって損か得かを打算的に考えること)に振り回されるのではなく、本当に自分がこうありたいと思うようになったならば幸せな事です。それもこれも周りの支えあってこそです。さあ、次は君の恩返しの番です。難しくはありません。ほんの少し、相手を思いやること、人の気持ちに寄り添うこと、言葉を大切にすることを忘れないで過ごしてください。それだけで十分です。見返りを求めるのではなく、当たり前のこととしてできるようになれば、相手も自分も共に豊かな気持ちになれるはずです。
 感謝の気持ちを言葉にしよう!思いやりを行動にうつそう!君の心掛け(徳)がみんなを結びます!

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