トップページ【学園・クラブTOPICS】

[2023.9.1]

今月のうた・ことば

九月のことば

富者は明日の為に今日勤め、
   来年の為に今年勤め、安楽自在にして、
            成す事成就せずと云うことなし

尊徳先生は、昨日のために今日働く者、昨年のために今年働く者は、豊かな日々を送ることはできず、余裕も時間もなく切羽詰まった生活になってしまうと言っています。今日を明日のために働き、計画を持って人生を送ることは、お金や時間に余裕ができ、心穏やかに生活することと直結しています。人というものは心の余裕があって、賢明な判断ができます。視野が広がり、周囲に気を配る行動がとれるものです。そして本当の豊かさとは、将来を見通せるくらしを多くの人で共有することです。
そういった物事の因果についても尊徳先生は、わかりやすく説いています。善因には善果があり、悪因は悪果を結ぶことは、だれでも知っている。この因果がすぐ目の前に現れれば、人々は恐れ用心し、善種を植えるものであるが、今日蒔く種の結果は10年、20年、長ければ50年後に現れるものだから、人々は恐ろしさを感じない。これが世人の迷いの根元なのだと、良い結果を迷わずに得ることの難しさをわかりやすく説明してくれています。中学生、高校生の時間は代え難いものであるのはこうした理由と同じです。日々の学校生活が将来の自分の血となり肉となることを、すぐには実感できないものですが、10年、20年、50年後には確実に自分のパーソナリティとして現れます。今一度、自分自身にとって何が必要か、見直してみましょう。
学校生活において受験勉強は大切ですが、それが生活のすべてではありません。部活が自分の人生の全てになり得る人はほんの一握りです。勉強や部活は自分の成長のきっかけであったり、自分の成長を助けるものに過ぎません。将来のために今できることは、多くの見識に触れ知識を蓄え、様々な社会に属して、多くの挑戦をして失敗や成功の経験を積むことです。そしてその中で多くの人と触れあい、相手のことを知り自分のことを知ることです。日々の時間を充実したものにすることを最優先に考えましょう。積極性を持って色々なことへ挑戦する日々を送ることで、貴重な時間を有意義に過ごせます。これはまぎれもなく将来への善種を蒔いていることになります。今を将来のために大切に生きましょう。

9月のことば ホームページ用s

←戻る

ページトップ