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[2024.1.1]

今月のうた・ことば

一月のことば

   読書と躬行

「書を読んで躬に行はざる者は、なほ鍬を買って耕さざるがごとし。耕さずんば、即ち何ぞ鍬を買ふを用いん。かつ読書と躬行と相まつは、なほ布帛に経緯あって後成るがごとし。読書は経なり。躬行は緯なり。経あって緯なければ、則ち以て織る能わず。織らずんば則ち何を以て布帛を成さん。行わずんば則ち何を以て斉家治国の功を成さんや。」
 新しい年を迎えました。新しい年のスタートにあたって目標を立てた人もいるでしょう。その目標に向けて具体的な行動はできていますか。計画は立っていますか。
冒頭の文章の中に「読書と躬行(きゅうこう)」「経(たて)糸と緯(よこ)糸」という言葉が出てきます。読書はもちろん本を読むことです。躬行とはなんでしょう。躬行(きゅうこう)とは「口で言う通りに自分から実行すること。みずから実行すること」です。尊徳先生は理論ばかりで実践を伴わない学者を嫌いました。いかに読書に通じ、文字の解釈に詳しくても、実践のともなわない学者を文字学者として遠ざけ、面会さえ拒否したそうです。尊徳先生は幼少期から読書をして勉強に励んでいたというイメージがあるかもしれませんが、何より行動、実践することを大事にしてきました。このことを「経(たて)糸」と「緯(よこ)糸」で例えているのが冒頭の文章です。経糸と緯糸の両方が無ければ織物はできあがらず、また、「織る」という行動自体をしなければ織物ができあがらないのは当然です。どれか一つでも欠けてはいけません。みなさんは自分の目標にどのように近づこうとしていますか。「読書と躬行」「経糸と緯糸」のように両方が組み合わさった計画が立っていますか。みなさんの一年が、その両方がかみ合った充実した一年になることを期待しています。

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