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[2024.2.1]

今月のうた・ことば

二月のことば
  変事に備える道

世の中が無事に治まっていても、災害というような、変事がないとは限らない。これが第一に用心しなければならぬことだ。変事が仮にあっても、これを補う道が備わっていれば、変事がなかったも同然になるが、変事があってこれを補うことができなかった場合は、それこそ大変なことになる。古語(礼記、王制篇)に「三年の蓄えなければ国にあらず」といっている。外敵が来たとき、兵隊だけあっても、武器や軍用金の準備がなければどうしようもない。国ばかりでなく、家でも同じことで、万事ゆとりがなければ、必ず差しつかえができて、家が立ちゆかなくなる。国家天下ならなおさらのことだ。人は、わが教のことを、むやみに倹約ばかりさせるというが、むやみに倹約するのではない、変事に備えるためなのだ。また、わが道のことを貯蓄ばかりさせるというが、貯蓄が目的なのではない、世を救い、世を開くことが目的なのだ。

2024年1月1日16時10分頃に石川県能登地方で、最大震度7を記録する地震が発生しました。被災地では、多くの住民の方が避難を余儀なくされ、今も懸命な救助活動が続いています。被災された方々には謹んでお見舞い申し上げるとともに、生徒の皆さんには、これから出来ることについて改めて考えてもらうために今月のことばを選びました。
二宮尊徳先生の言葉の中に、「変事がなかったも同然になるが…」とありますが、実際は災害自体を無かったことのようにはできません。ただ、備えていなければさらに大変なことになってしまうということは、明らかです。今回は災害などが起きてしまった時のために、倹約し準備をしなければならないということに着目してもらいたいです。
 生徒の皆さんは、地震に対する準備はしているでしょうか。対策としては、「家具の固定」、「飲料・食料の備蓄」、「非常用持ち出しバッグ(防災バッグ)の準備」、「避難場所・避難経路の確認」などがあります。改めて、家族と防災会議をして、現状の確認をしてみてください。
 また、被災された方々にできることがないかも考えてみてください。全校生徒が「推譲」という言葉を知っているはずです。

二月のことば ホームページ掲示用

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