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[2024.6.1]

今月のうた・ことば

六月のことば

菜か芥子か種まく手元わかねども
     花さくときはいちじるきかな

この歌は、『解説 二宮先生道歌選』にある「真実不虚」の歌と題されているもので、内容は、以下の通りです。
菜種と芥子とは、その種が極めて小さな球であり類似した色であるから、これをまき付けている時には間違えそうなほどに似ているけれども、芽が出て、生育するに従って、菜は枝が出て茂るが、芥子はただ一本の茎が延びてついには柱頭に一輪の大きな花が咲く。菜種は幹から枝が出て、枝から枝が出て小さい十字花が咲く。
菜種は無限花序であり、芥子はただ一輪の有限花序であって、全く似ている点はなくなる。
人生もまたそうである。公生活、私生活、幼児から老人に至るまで、その人の生涯を通してみれば、全人格が表現するから、何も隠すことはできない。
真実不虚の天分の徳があって、一円の徳が因果輪廻の一生を構成する。宇宙はまことに徹妙なる軌跡を描きつつある。
 つまり、この菜か芥子か種まく手元わかねども 花さくときはいちじるきかなという歌は種をまくとき、その種一つ一つの違いは分かりにくいですが、芽が出て花が咲いたときそれぞれの花は全く違うものであるという意味が込められています。

 新年度がスタートして2ヶ月が経過しました。校外学習や体育大会も終わり、徐々にクラスの仲間との交流も増えていき、新しい生活に慣れてきたころではないでしょうか。私たちには必ず長所と短所を含めた個性があります。それぞれの長所や短所を含めた個性をクラス、学年、部活動の様々な場面で関わる仲間同士が認め合い、高めあうことが大切です。  
二宮先生の歌のように、今はまだ、種から芽が出ている途中だとは思いますが、後に大きな花を咲せられるように充実した学園生活を送っていきましょう。そして、各自の長所(徳)を活かして、報徳生一人ひとりが様々な場面で活躍することを期待しています。

6月のことば ホームページ掲載用

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