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[2023.8.1]

今月のうた・ことば

八月のことば
 聖人も聖人にならむとて、
   聖人になりたるにはあらず

 今月のことばは『二宮翁夜話』32の一節から選びました。本文ではこの後に「日々夜々天理に随ひ人道を尽して行ふを、他より称して聖人といひしなり」と続きます。尊徳翁は、古代中国の伝説上の王である堯(ぎょう)や舜は、理想的な政治を行った聖人として知られているけれど、彼らは親孝行をし、人を助け、国のために尽くしていただけだ、その行動を見て人々が「聖人」とよんだのだ、といいます。世間で聖人とよばれるような立派な人は、自分が聖人になろうと思って善行を積んでいるわけではなく、自分のやるべきことを毎日しっかりやっていた結果、聖人とよばれたのです。
 尊徳翁も聖人とよばれるような偉人の一人ですが、その生涯をふりかえってみると、何か特別なことをしつづけたわけではありません。むしろあたりまえのことを着実にやり遂げた人でした。やるべきことをやる、ということは誰でもわかっていることです。7月の三者面談では、担任の先生からいろいろなアドバイスをもらったことでしょう。夏休みにやるべきことを決めたりしたことでしょう。(7月末まで補習があったクラスはありますが)夏休みが始まって1週間以上たちました。みなさんはどのような生活を送っているでしょうか。
夏休みが始まったとき、「宿題は早めにやってしまう」「1日x時間勉強するぞ」「早寝早起きして生活リズムを守ろう」などそれぞれに考えていたはずです。これらのことは何も特別な行動ではありません。誰もがあたりまえにやるべき行動です。しかしそれと同時に、誰もができる行動ではありません。人というのは楽な方に流れてしまうものだからです。
 「積小為大」という言葉にもあるように、日々の積み重ねが大きな成果につながります。大きな成果をあげるには日々の積み重ねが不可欠です。日々の積み重ねができた人が立派な人になるのです。みなさんの夏休みが実りあるものになるよう願っています。

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